こんにちは。今回はDXデザインをしてみます。あくまでも想像であり、業務とシステムとデータの関係を整理・解説するサンプルです。
もちろん、私の経験と知識と想像だけでは補えない部分もあるので、リモートワーク中の諸先輩方へWeb会議ツールを駆使してインタビューを敢行。諸先輩方の頭にある情報、経験を私が抽出してデジタル化しました。
仮想企業:自動車保険会社 A
私のミッション
価格競争が激しい自動車保険会社の新サービスを企画すること
顧客の価値観
自動車保険は、サービスも保証もそんなに変わらない。だったら安い方がいい。
毎年10万円近く支払っているが、事故に遭遇しない限りサービスを受けることはない、万が一とはいえお金が有効利用できてない感覚になる
新サービス:保険加入者へのインセンティブ提供
保険加盟者同意のうえ提供データを利活用し、活用結果から得られたリターンを加盟者へ還元する
例:次年度の保険料金を割引する、協賛各社の製品・サービスを提供する、 など
提供データとデータ利活用
保険加盟者は専用のセンサー&カメラ&スマホアプリを通じ、位置情報、走行距離、速度、エンジン 各種部品、タイヤの摩耗などを提供する
- 自動車部品の消耗状況:自動車メーカー
- タイヤの摩耗情報:タイヤメーカー
- ドライバーの走行パターン:保険会社
- 位置情報:様々な分野で応用できるマーケティング情報(企業・各省庁)
業務とシステム
既存システムの保険契約、顧客管理と連携できる新しいシステムが必要になる。新システムはクラウドで開発・運用する。
- 保険契約:オンプレミス 申し込み・審査・契約・証券発行・保険金支払などパッケージ&スクラッチ
- 顧客管理:オンプレミス CRMパッケージ
- (New)インセンティブ管理:クラウド スクラッチ
- (New)収集データ管理と加工:クラウド スクラッチ
- (New)収集データの提供・販売管理:クラウド スクラッチ
サービスに必要なデータ:
新サービスにおいてキーとなるデータは上記3つ。大量に集めたデータを活用して既存の契約へ反映することがポイント
課題:データパイプラインとセキュリティ
全体像はこのような感じですね。かなり壮大なサービスになってしましました。
実際に作ったらプロモーションも、システム開発、運用も難易度は高そうです。多量のデータを集める、管理する、それを活用する。最近のクラウドサービスを使えばある程度実現できそうですが、データのパイプラインを作る必要があります。
【連携1】顧客管理データと収集データの紐付けて管理をする。大量のセンサーデータを収集管理するため、処理性能を考慮すると独立したDBが必要。
【連携2】収集データ管理システムからデータ販売システムへのデータ連携。データ種別や需要に合わせて、加工集計データ、ローデータを販売。機密データに該当するものがあればマスキング処理。
【連携3】データ販売実績を集計してインセンティブを発行
【連携4】データ提供に対してインセンティブを発行
【連携5】インセンティブ計算結果を顧客管理システムへ反映
次回はデータのパイプラインにフォーカスしてみましょう。
インサイトの諸先輩方はビジネスモデルよりもデータベース、データパイプラインに精通しているので、このブログではこの2点に絞ります。新サービスを実現するアプリやシステム全体の設計は私の取材先ソースに依存するため割愛させていただきます。
この記事を書いた人 Writer N | 入社2年目のマーケ担当です。 過去に書いた記事はこちらからご覧下さい! DXとは何か?やさしい解説シリーズ 1.DXってなんだろう? 2.DXってなんだろう? その2 3.DXってなんだろう? その3 4.DXってなんだろう? その4 5.DXってなんだろう? その5 |