いつもお世話になっております。DBアプライアンス開発本部の平松です。
はて、インサイトテクノロジーでアプライアンス?
と思われた方も多いかと。
実は、ひっそりとHWも取り扱っています。
Insight QubeというDBに特化したIAサーバシステムです。
https://www.insight-tec.com/products/iq/
そもそも、DBにおけるHW側のボトルネックは、CPU/メモリー/ストレージ/ネットワークである。
じゃあ、それ早くしたらDBも早くなるじゃん。やろうぜ!
というコンセプトで開発しはじめ、2012年から提供しています。実は。
現行のInsight Qubeは4代目、Insight Qube Gen.4です。(以降IQとします)
サーバ性能を引き出すための構築思想はそのままに、SDS(Software Defined Storage)技術を取り込み、シンプルながら、可用性と柔軟な拡張性も併せ持つシステムです。
また、Linuxなどの物理とVMwareなどの仮想を混在させることもできるので、DBシステムだけでなく、様々なシステムを統合していくことも可能です。
IQのことは少しわかったけど、時代はクラウドでしょ?
いまどきオンプレでサーバもつの?
はい。確かにそうです。時代はまさにクラウドサービスの群雄割拠。
どこのサービスがより良いものなのか。マルチクラウドでどう組み合わせようか。
などを検討されるのが、第一だと私も思います。
とはいえ、機密性が高い、高速処理が必要、どうしても外に出したくない。というデータも少なくはないので、一部手元(オンプレミス)に残す。
でも、できるだけシステムを集約して、ハイブリッドクラウドでDX推進だ!ということもあるのではないでしょうか?(そうであってほしいです…)
先にIQはIAサーバシステムと申しましたとおり、これまでは当たり前にIntel Xeonプロセッサを採用していました。
が、「いや、最近のEPYC良くないか?うん。これからはAMD EPYCという選択肢もアリだろ!」ということで、開発に踏み切りました。
AMD EPYCを採用することで得られるメリットはいくつもあるのですが、開発側がメリットと思っていることは、主に3つ。
- 1sktあたり最大64core(EPYC 7763など)あるので、1台のサーバに、より多くのインスタンスや、仮想を集約することができる
- CPU自体の価格がIntelよりも安価なので、コスト削減できる。
- PCIe4対応なので、より高速な通信が可能になる。(搭載するデバイス次第ですが…)
システムをコンパクトに安価に。という点が特にお客様のメリットになると思っています。
AMDのWebサイトにプロセッサー・セレクター・ツールという便利そうなものがあったので、試しにXeonと比較しみた結果を表にしました。
Processor(x2skt) | Price | Core | Clock | SPECrate 2017 fp | SPECrate 2017 int |
Xeon Scalable(Gen2)Gold 5218 | $2,546 | 32(16) | 2.3GHz | 189 | 198 |
EPYC(3rd Gen)7313 | $2,166 | 32(16) | 3.0GHz | 319 | 287 |
EPYC(2nd Gen)7302 | $1,956 | 32(16) | 3.0GHz | 290 | 246 |
EPYC(2nd Gen)7282 | $1,300 | 32(16) | 2.8GHz | 204 | 217 |
- core列の( )内は1sktあたりのcoreです。
- 2021年8月5日現在の結果なので、閲覧時期によって数値が変動する可能性があります。
- ご参考:https://www.amd.com/ja/processors/epyc-tools
比較表の数字で見る限り、「おー。いいじゃない。」とは思うんですが
ホントに大丈夫?
ですよね。そこですよね。わかります。
「はい。大丈夫です。」と胸を張って断言するため、弊社内でDB用途としての検証を進めています。
検証状況などは、また別途ブログでお伝えしていきます。
導入実績を見てみれば、ご安心していただけると思い調べてみたところ、名だたるクラウドサービスで採用されているようです。これは、コストもありますが、そもそもの性能も悪くないということ。
だと思っています。
ご参考:https://www.amd.com/ja/processors/epyc-for-cloud
クラウドサービスやスパコンでの採用・稼働実績も多数ある。
これはIQに採用待ったなしです。
誰もやらないなら、俺達がやる!
それが、インサイトイズム!(だと思ってます。私は。)
EPYCやるからXeonはやめる。というわけではなく、core<やクロックなどの仕様を考えながら、適材適所なHW提案をしていきたい。と、考えています。
ということで、前述のとおり現在絶賛検証中です。
真面目な技術検証状況は、順次お伝えしていく予定なので、乞うご期待!
駄文長文、最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。