2020年9月30日に日本国内の法人企業がアマゾン ウェブ サービス ( AWS ) の「AWS Marketplace」において取引できるようになりました(「AWS Marketplace上でPISO、Insight Database Testingを提供開始」)。
日本でローンチのタイミングに商品を出品できたのはなんと、3社のみ!なんと弊社は運よく、そのうちの1社に入ることができました。これからどんどん、日本の AWS Marketplace を盛り上げるために、登録までの手順とその間にあったAWSさんとのやり取りをブログにしたいと思います。
結論から言うと、AWS Marketplace への出品にあたり、必要のなものは以下のたったの3点
- 製品
- AWS のセラーアカウント
- 海外口座、もしくは HyperWallet
登録までの手順
- まずはAWSの AWS Marketplace 用のアカウントを作成します。通常 ( バイヤー )のアカウントと違って、セラー用のアカウントが用意されています。必要なものはクレジットカードのみです。カードの認証のために、登録が完了したタイミングで 1 ドルを決済して、すぐに戻すというようなことがされます。基本お金はかかりません。AMI ( Amazon Machine Image ) を用意する際に、課金が発生したりします。
- 入金口座の用意
もし、商品を出品してめでたく販売できたら代金受け取り用の口座が必要になります。
現在、残念ながら日本国内の口座は未対応なので、海外口座か、もし海外口座がすぐに用意できない場合は Hyperwallet の口座が必要となります。
海外口座がすぐに用意できなくても、Hyperwallet で代用可能なため、口座の用意がネックになるということはないと思います。 - Hyperwallet とは
Hyperwallet とは Paypal が提供する、海外口座レンタルサービスです。
AWS ( とAmazon ) が標準サービスとしてサービスに組み込んでいるので、Hyperwallt の登録がさえ完了するとすぐにAWSアカウントに紐づけができるようになります。
登録にあたっては必要な情報は、住所などの基本情報と、日本の銀行口座の情報のみとなり登録自体は5分程度で完了します。 - 税金に関する入力
Hyperwallet のアカウントが出来上がり、AWS アカウントのへの紐づけが完了すると、最後に税金に関する質問に数点応えて申請をクリックすると、AWS のセラーアカウントの設定が完了します。これで事務手続き系の作業は終了で、次に製品の登録申請に移ることになります。
アカウントの設定作業自体は情報がそろっていれば、1時間もかからないくらいで完了するとても簡単なものでした。 - 製品の登録作業
アカウントの設定が完了すると、プロダクトポータルというものが利用できるようになり、そのポータルを通して登録作業を進めました。
そして、AWS のテクニカルアドバイザ―的な人を一人担当としてつけてくれて、その担当の人と二人三脚で製品の登録作業を進めて行きました。
製品登録で検討すべきことはの以下の3点になります。- 製品タイプ
- EULA ( 使用許諾書 )
- 価格
- 製品タイプ
細かい点は次に機会に別ブログにて紹介したいと思いますが、基本的な考えはAMIで提供するか、SaaSで提供するか ( ML系はまた別な方法 ) です。
AMI の場合は Amazon EC2 を利用してマシンイメージを生成し、そのイメージを提供する方式です。対して SaaS は AWS のインフラにデプロイされたソフトウェアへのアクセス権をユーザに付与するという方式です。 - EULA ( End User License Agreement )
自社の EULA を持ち込むことも可能ですし、AWS が汎用的に用意している EULA を利用することもできます。いつでも差し替え可能です。 - 最後に価格です
時間課金や月額料金などの様々な課金形態を選ぶことが可能です。一定期間限定で BYOL ( ライセンス持ち込み ) の販売形態を選択することも可能です。
さいごに
技術的な内容は別ブログに弊社のエンジニアがまとめましたので、ぜひそちらも見てください。これから AWS MarketPlace に関する、技術的、ビジネス的な投稿をどんどん増やしていきますので、ご期待ください。