db tech showcase 2023 Tokyoを振り返る

今年最後のブログとなりました。
今回は、先日終了したdb tech showcase 2023 Tokyoについて書いてみたいと思います。

まだまだコロナ禍の影響もあるせいか、現在でもビジネス系のイベントはオンライン開催が多いように感じます。そんなご時世ではありますが、自社主催のイベントであるdb tech showcaseは、4年ぶりにオンライン配信なしのフルオフライン開催としました。
これは、db tech showcaseというイベントがデータベース技術の垣根をなくすというコンセプトにもとづき、データベース技術者のコミュニティとして交流を行う場を提供することが目的の1つであると考えているからです。しかしながら、オンライン・オフライン同時(ハイブリッド)開催となった昨年度のdb tech showcaseでは、実際にイベント会場まで来場された方はあまり多くありませんでした。ハイブリッドという形式ゆえに、会場までいかなくても好きな時間にオンラインで試聴できるというメリットの方が、実際に交流したり体感したりできるというメリットより大きいと考える方が多かったのだと思います。

今回もライブ配信するんでしょう?という声も多く聞きました。(アーカイブ配信は行いますのでご安心ください。)
そうしたご要望が多いことは重々承知のうえで3日間の開催期間をフルオフラインにしたわけですが、結果的にコロナ禍前と同等以上の参加者にお集まりいただくことができました。立ち見となるセッションも出るなど、参加者の熱気を感じることができました。これはやはりライブ配信では伝わらない部分だと思いますし、セッションの感想を交換している参加者の方々を見て、会場でのコミュニケーションも復活できたのではないかと嬉しくなりました。

前回のブログでも書いたように、今回の各セッションではAIの話が多くなりそうだと思っていましたが、セッションタイトルや概要にAIという記載がなくてもAIに言及しているセッションが非常に多くありました。
その結果、講師控室では「db tech showcaseなのにAIの話ばっかりじゃん」という声も聞こえてきたほどです。
それほどに2023年3月15日にリリースされたGPT-4のインパクトは大きく、リリース1年を経過していないにも関わらずデータマネジメントの世界にも大きな影響を与えていることが今回のdb tech showcaseでも感じられました。振り返ってみると、以前クラウドがデータマネジメントのデフォールトインフラになった際も非常に影響がありましたが、AIについてはそれ以上のものを感じます。各社がもの凄いスピードでAIを取り入れてきていて、この先データベース技術との境目がだんだんなくなっていくのではないかと思わされました。

2日目のオープニングセッションでマイクロソフトの畠山さんが言っていた、「Dataは、AIを動かすエネルギー」という言葉が印象に残りました。DataとAIは、切り離すことのできない関係にあることを再認識しました。
また、3日目のスペシャルセッションで元Google/現Adobeの及川さんが、「ChatGPTのプロンプトエンジニアリングの本質は質問力であり、チームメンバーとのコミュニケーションや顧客インタビューの能力と同じ」と言っていました。これも技術者の皆さんにとっていいヒントになったのではないかと思います。
また、AIは人間が制御するもので、最終決定も人間がするべきであり、人間が決めることを放棄してはいけないというのも腹落ちしました。

AIの話が多くなりましたが、db tech showcaseはその60%がデータベースを主体としたセッションです。Google CloudやMicrosoft Azure、AWSといった大手クラウドに関するセッションも非常に人気があります。毎年本イベントで新たな機能が紹介されており、今年も多くの技術者を集めていました。一方で、昨年「今後使用してみたいデータベース」アンケートでトップだったTiDB(PingCAP社)は、その結果が示す通りの人気で、満席になったセッションも複数ありました。その他、劔”Tsurugi”やYugabyteDBなど他のイベントではなかなか聴くことのできないセッションもたくさんあったのではないでしょうか。
やはりAIブームの一方でこのイベントは、 まだまだ「db tech」であったと思います。

db tech showcaseは、これからも次々と現れる新しい技術をご紹介し続けますので、是非次回もご参加お願いします。
ご来場いただきました皆さま、ありがとうございました!

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