2022年も残り1ヶ月を切りました。
皆さんは、年初の目標を達成できましたか?森田家では毎年、お正月に家族全員で前年のカレンダーの台紙(厚紙)にその年の目標をそれぞれ書き入れるのが恒例でした。痩せるとか貯金するとかゴルフのスコアとか他愛もないものばかりですが・・・子供はすでに独立してしまったので残念ながら途切れてしまいましたが、楽しい習慣でした。
エンジニアの目標設定というと、なかなか難しいところがあって「XXを習得する」など、少し曖昧な目標設定になってしまうことも多いと思います。曖昧というのは、自分はできていると思っても他者から見ればできていないとなってしまう「定性的」な目標になっているからです。そこで良く会社でも設定する「資格」が目標として上げられることが多いと思います。
先日、ネットの記事で若いエンジニアの方からの「資格」取得が会社から推奨されているが、本当に意味があると思えないという質問に答える記事がありました。回答者がどのような回答をしていたのかはっきりとは覚えていませんが、以前から私にも同じような疑問が投げかけられることが多くありました。私自身は、30歳まで日立製作所で半導体の組み立て工程を担当する仕事を担っており、多少大型コンピュータを使っていましたが、IT業界の資格とは無縁でした。30歳でIT業界(システムインテグレーター)に転職後、資格を取得することとなりました。お客様が仕事を頼む際には、信頼できる技術者に頼みたいのは当然で、資格は信頼できることの証明として使われていたからです。
30年近く前なのでITの資格と言えば、情報処理推進機構が行っている「情報処理技術者試験」が一般的で、その後、各ITベンダーが定義している資格がたくさんできました。私も第2種(基本情報技術者試験)、第1種(応用情報技術者試験)、特種(今は無くなりました)を取得し、データベーススペシャリストも取得しました。その後もOracleマスタープラチナまで取得しましたが、やはり資格を持っているということは、自分自身のスキルの証明になってお客様に初対面から信頼してもらえる効果はあったと思います。システムのコンサルティングをしますと言っても直ぐに信頼を得るのは難しいですからね。
良く反論されるのが、資格を持っていても「出来る人」ではないということを言われます。その通りだと思います。しかし、資格を持っている人が出来る人では必ずしもありませんが、出来る人であれば資格くらいは取れるのではないかと思います。私自身もたくさんの資格を取得しましたが、資格取得のための勉強はそれほど多くしていませんでした。試験問題の7割くらいは仕事をしている中でしっかりと技術的に理解して進めることで身についていたと思います。残りは、試験でしか出会えないような問題なので、対策は必要と感じていました。
資格は第三者が認定してもらえるものなので、自分勝手な基準とは異なります。まずは、エンジニアの仕事をきちんと技術的に理解しながら進めて経験を積んでもらえれば、資格は取得できると考えて、毛嫌いせずに取得することをお薦めします。
是非、年初に資格に限らず、目標を設定して振り返ることでスキルアップを心がけましょう。何となく過ごしてしまうと数年後には大きな差が付いてしまうかもしれません。