今回は、「私の宝物」という少し柔らかいネタで書きたいと思います。
本BLOGの担当者に、次回は「私の宝物」という題目で書こうと思っていると事前に伝えると、
「それって当然私たち社員ですよね？！」とツッコミがありました。
もちろん、社員は私の大事な宝物ですが・・・今回は物理的な宝物をご紹介したいと思います。
以前のBLOGでも書いているように、オートバイは、乗るのもレース（MotoGP）を見るのも大好きです。「クルマは？」というともちろん好きで、スポーティーなクルマ（スポーツカーではない）にも長い期間乗ってきました。しかし、やはりバイクを乗りこなしているときの気持ち良さには敵いません。
今回ご紹介する宝物は、こちらの写真にある4輪のヘルメットです。皆さんは、2輪のヘルメットと4輪のヘルメットって違うの？と思っているかもしれませんが、実はかなり異なっています。
2輪と4輪のヘルメットを見比べてみると、2輪の方が開口部が大きく、4輪の方が小さくなっています。これは視野の確保の問題で、2輪の場合は乗車時の姿勢が状況に応じて上下左右に慌ただしく動くため、広い開口部となっています。また、火災が発生した際に燃えないように、4輪用は難燃性の部材が用いられていたり、シールドと呼ばれる透明な視界をカバーするプラスチックの部材も2輪用より1.5倍位厚くなっています。このように、4輪用は飛び石や火災が考慮されて頑丈で重く作られています。
なぜこのようなレース仕様のヘルメットを所有しているかというと、前職の会社でレーサーと知り合いになって、このヘルメットを譲り受けたからです。
このレーサーと知り合ったのは、恵比寿のダイニングバーで席が隣になったことがきっかけでした。長時間留まっていた3人組に少し話しかけてみたところ、彼らは「私たちはレーシングドライバーで、ルマン24時間レースにポルシェで出たいんですけど、お金が無いんです」と答えてくれました。
2輪のレースを良く観戦していた私は、「へーどれくらい必要なの？」と興味本位で聞いてみると、「4000万！くらいですかね」と・・・。
さすがに4000万は無理ですが、少しくらいなら協力しても良いと伝えて、連絡先を渡して別れました。その後本当に連絡が来て、前職の会社でサポートすることになりました。
こんなきっかけからスポンサーになるなんて、思いもよらないことで自分でもびっくりしましたが、仕事ではない全く別ジャンルの、年齢も離れた人とのコミュニケーションは楽しいものでした。普段はあまり知らない人に声をかけることはしないのですが、この後も10年以上長く付き合っているので、縁というのは不思議なものです。
余談ですが、レーサーはスピードを出している分、運転が荒いと思っていませんか？
自分の「スポーティーなクルマ」を彼に運転してもらうと、驚くほどスムーズな運転でした。ものすごいコーナリングスピードが出ても全く怖くなく、やはりプロのドライバーは違うと感動しました。しかも燃費も良いということで、自分のドライビングテクニックの未熟さを感じました。
出会った年に上記の写真にあるJLMC（Japan LeMan Challengeの略称で、現在はもうありません）というカテゴリーのレースに参戦し、私も鈴鹿、岡山、富士、菅生のサーキットまで何度も応援に行きました。写真のヘルメットにあるロゴは前職の会社名です（今は存在しません）。
一緒に食事をしてゴルフをしている人がサーキットで走っていると、応援にも力が入りますし、今までとは全く異なる楽しさがありました。その後、SuperGTという日本で最も人気のあるレースにも参戦することができ、本当に楽しい経験でした。スポンサーだったので、チームの一員としてパドックにも入り、特別な経験をすることができました。4輪はあまり楽しくないと思っていましたが、レーシングカーの直ぐ横で味わう振動や匂いなどの感覚は、やはり衝撃的でした。
モータースポーツに限りませんが、「生」で見ることはテレビやYouTubeで見るのとは全く異なるものです。是非、皆さんもあらゆるものをリモートではなく「生」で体験してもらいたいと思います。
