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株式会社ジーネクスト|Insight Data Maskingを利用して、初めに驚いたのはマスキング処理の速さでした

篠崎 遼
株式会社ジーネクスト
ソリューション部
篠崎 遼
Insight Data Maskingを利用して、初めに驚いたのはマスキング処理の速さでした。他のデータマスキング製品で行っていた処理が、1/100ほどの時間で完了した時は「動いていないんじゃないか?」と疑ったくらいです。

電話・メール・チャット・店舗などのさまざまなチャネルから取得した顧客対応情報を一括管理し、業務の可視化・効率化を支援するクラウドソリューション「Discoveriez」を開発・販売するジーネクスト。同社では利用企業のさまざまなCRM(顧客管理)システムからDiscoveriezへのデータ連携を行うが、連携検証のためのテストデータ作成に「Insight Data Masking」を活用している。これまで手動で行っていた個人情報のマスキング処理の業務効率化を目的に導入し、「その効果は期待以上」だと担当者は賞賛する。機能の充実性、直感的に操作できるU(I ユーザーインタフェース)による学習コストの低さは、作業効率の向上に貢献している。

「お客さまの顧客データ」で抜け・漏れは許されない

アナログで煩雑な顧客対応を、デジタルトランスフォーメーション(DX)で支援したい――。2001年創業のジーネクストは、顧客対応の窓口業務を効率化・円滑化するソリューションの開発・販売を手掛ける企業だ。SNSやモバイルアプリなどの普及で、企業と顧客の接点は増加し、顧客対応業務の範囲は拡大している。多くの企業にとって顧客を起点とした情報収集と、その情報を活用した応対品質の向上は喫緊の課題となっている。

ジーネクストの「Discoveriez」は、そのような課題の“解”となるクラウドソリューションだ。電話やメール、チャットといった、さまざまなチャネルから寄せられる「顧客の声」とその応対情報を一元的に収集・管理する。それらの情報から経営課題を設定し、組織横断的に情報共有を行うことで、応対品質の安定化を実現できる。2019年のリリース以降、すでに食品、流通、小売を始めとした数多くの企業で導入が進んでおり、堅調にユーザー数を伸ばしている。

「Discoveriezはお客さまが利用している多種多様なCRMシステムからデータを取得するので、データプライバシーには細心の注意を払わなければなりません。CRMシステムから連携されるデータには住所・氏名といった個人情報はもちろん、購買履歴やコールセンターとの会話内容といった“お客さまの顧客データ”が包含されています。そのためサービス検証には抜け・漏れのないデータマスキングは不可欠なのです。」

こう語るのは同社ソリューション部の篠崎氏だ。これまでジーネクストではデータに含まれる個人情報を手作業でマスキングしていた。しかし、これでは作業効率が悪いばかりか、抜け・漏れが発生してしまう可能性があった。篠崎氏は「日々のマスキング処理業務を効率化したいという思いがあり、個人情報を高速かつ自動でマスキングできる製品を探していました」と振り返る。

マスキング対象項目を自動検出、
作業時間の大幅削減に貢献

ジーネクストでは2021年2月から複数のマスキング製品の比較検討を開始した。そして、最終的にインサイトテクノロジーが提供する「Insight Data Masking」を含む国産の3製品に的を絞り、1ヶ月間のPoC(概念実証)・性能評価をした結果、「圧倒的なマスキング処理の速さと操作性、さらに機能拡張の可能性において、InsightData Maskingがもっとも優れていました」(篠崎氏)という。

Insight Data Maskingの特徴の1つは、個人情報などの機微なデータを自動で検出する機能を備えていることだ。独自のAIエンジンは、マスキング対象となる対象項目の自動検出や、適切なマスキングのアルゴリズムを推奨してくれる。これにより、従来は手作業で行っていたマスキング対象のデータ確認や、アルゴリズムの検討・開発といった時間を大幅に短縮できる。

篠崎氏は「手作業で実行していた時には抜け・漏れの確認で時間を取られていましたが、Insight Data Maskingの導入で、その作業時間は大幅に短縮されました」と評価する。もちろん、「氏名だけ」「商品名だけ」といった特定箇所を指定したマスキングや、利用者側で定義したルールに則ったマスキングもできる。

篠崎氏は「手作業で実行していた時には抜け・漏れの確認で時間を取られていましたが、Insight Data Maskingの導入で、その作業時間は大幅に短縮されました」と評価する。もちろん、「氏名だけ」「商品名だけ」といった特定箇所を指定したマスキングや、利用者側で定義したルールに則ったマスキングもできる。

もう1つ、特筆すべきはデータのユニーク性・整合性を保証している点だ。キー項目となるデータのユニーク(一意)性や複数テーブル間でのデータの関係を保つ参照整合性、データの種類・分布といった統計的特性を維持したままマスキングできる。これにより、本番データと同等の機能テストや性能テストをマスキングされたデータで実行できるのだ。

「以前はサンプルデータを使用することも考えましたが、いざ本番でサービス開始したら動きませんでした、では許されません。また、マスキングによってデータの整合性が取れなくなるなどのデータ品質が低下する事態は避けなければなりません。Insight Data Maskingは『本番データを用いて、簡単にマスキングされたデータを作成したい』という要求をすべて満たしてくれました」(篠崎氏)。

性能評価では他社製品の
100倍以上のパフォーマンスを発揮

実際に何より驚いたのはマスク処理速度だったという。15万件ほどのデータでマスキング処理の速度比較を行ったところ、他社製品では2~3分程度の時間を要したが、Insight Data Maskingはわずか1秒で完了した。篠崎氏は「最初は動いていないのではないかと疑ったくらいです」と笑う。

もう1つ、スムーズなマスキングを実現しているのが、Insight DataMaskingのUI (ユーザーインタフェース)である。初めて利用する製品の場合、マニュアルを読み進めながら操作を覚えるのが一般的だ。しかし、Insight Data Maskingはマニュアルを読まなくても直感的に操作できる。篠崎氏は「分からないところだけマニュアルを読めばよいという使い方でした」と振り返り、以下のように評価する。

「他社製品と比較し、その使い勝手の良さは群を抜いていました。操作がわかりやすいため、他の人に教えたり作業を引き継いだりするときも簡単に説明できます。作業効率の高さ、学習コストの低さの観点からも、企業にとっては導入効果が高いソリューションだと思います」(篠崎氏)。

PoC実施から導入、本格稼働のフェーズでもインサイトテクノロジー担当者の迅速な対応が心強かったという。「質問するとすぐに返信してくれました。疑問点がすぐに解消されるので、初めての製品でも不安なく運用できています」(篠崎氏)とのことだ。

ジーネクストでは今後、さらに自動化を推進する計画だ。篠崎氏は「お客さまから受け取ったデータから自動で個人情報を検出してマスキングし、確認作業まで全自動化できる仕組みを構築したいです」と、その展望を語る。

2022年1月にリリースしたInsight Data Maskingの最新版(v2.5)では、テキストデータの中から個人情報を自動で検出して匿名化する「フリーテキストマスキング」の機能が新たに提供された。これによりジーネクストの自動化計画が加速することは間違いないだろう。

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